- 2026年5月11日
術後のハローグレアについて
目の病気・治療
👨⚕️院長ブログ
こんにちは。院長です。
手術のあとに、夜の信号や車のライトが「にじむ」「まぶしい」「光のまわりに輪がかかって見える」と感じることがあります。こうした見え方の変化を、一般にハローグレアと呼びます。レーシック、白内障手術、眼内コンタクトレンズ(ICL)の術後にもみられることがあり、特に暗い場所で気づきやすい症状です。
ハローグレアとは何か
ハローは、光のまわりに輪が見える現象です。
グレアは、光がにじんだり広がったりして、強くまぶしく感じる現象です。
「視力が落ちた」というより、光の見え方の質が変わるという表現のほうが近いかもしれません。とくに夜間の運転、街灯、対向車のライト、雨の日の路面反射などで気になりやすいのが特徴です。
なぜ術後に起こるのか
手術後は、角膜の形や、目の中を通る光の通り方が変わるため、術前とは少し違う見え方になることがあります。
レーシックでは、角膜の変化に加えて、術後のドライアイが見え方に影響することがあります。術後の合併症として、ドライアイやグレア・ハローが挙げられています。
白内障手術後は、入れた眼内レンズの性質によって、光の筋や輪、まぶしさを感じることがあります。とくに多焦点眼内レンズでは、単焦点眼内レンズよりもハローグレアが強く出やすいことが知られています。夜間に運転する機会が多い方では、術前にしっかり相談しておくことが大切です。
眼内コンタクトレンズ(ICL)の術後にも、早い時期にはハローグレアを感じる方がいます。ただし海外の報告では、術後1か月ごろから改善し、3か月以降は安定していく傾向が示されています。
多くは時間とともに気になりにくくなります
ここが、患者さんにとっていちばん不安なところだと思います。
実際には個人差がありますが、術後すぐは症状が目立っても、目の回復や、脳が新しい見え方に慣れていくことで、少しずつ気になりにくくなることがあります。白内障手術後のこうした光の違和感は、4〜6週間ほどで改善を感じることが多く、長い場合は1年ほどかけて慣れていくこともあると報告されています。
一方で、すべての方が短期間で完全に気にならなくなるわけではありません。レーシック後にハローやグレア、夜間の見えにくさが生活に強く影響する方がいることも知られています。「手術後だから仕方ない」と無理に我慢しすぎず、つらいときはきちんと相談することが大切です。
どんなときに気になりやすいか
ハローグレアは、特に暗い場所で自覚しやすい症状です。
夜の運転、対向車のヘッドライト、信号、街灯、雨の日の反射した光などで、「まぶしい」「輪が見える」「にじんで見える」と感じることがあります。暗い場所では瞳が大きくなるため、症状が目立ちやすくなります。
診察のときに伝えていただきたいこと
診察では、単に「まぶしいです」だけでなく、いつ、どこで、どのように困るのかを教えていただくと、とても参考になります。
- 夜の運転のときだけつらい
- 信号のまわりに輪が見える
- 街灯がギラギラして見える
- 雨の日に特に見づらい
- 手術後しばらくしても変わらない
といった具体的な情報があると、原因の見極めに役立ちます。手術の種類、眼内レンズの種類、ドライアイの有無、乱視の状態などによって、対応の考え方が変わるためです。
こんな症状は早めにご相談ください
ハローグレアそのものは、術後にみられることのある症状です。
ただし、別の原因が隠れていることもあります。
術後に新しい光の異常を感じた場合は、網膜の異常、後ろの膜のしわ、乱視など、ほかの原因がないか丁寧に確認することも大切です。
早めの受診をおすすめする症状
- 急に見え方が悪くなった
- 強い痛みがある
- 充血が強く続く
- 光がピカッと走る感じが急に増えた
- 視野の一部が欠ける感じがある
- 夜間の見えにくさが強く、日常生活に大きく支障がある
よくある質問(FAQ)
Q1. ハローグレアは治りますか?
多くの場合、術後の回復や見え方への慣れによって、徐々に軽くなります。白内障手術後では4〜6週間ほどで改善を感じる方が多く、ICLでも1か月ごろから改善傾向が示されています。ただし個人差があるため、強い症状が続く場合はご相談ください。
Q2. 多焦点眼内レンズだと起こりやすいのですか?
はい。単焦点眼内レンズでも起こることはありますが、多焦点眼内レンズでは症状がより強く出やすいとされています。夜間運転が多い方は、術前に十分な相談が大切です。
Q3. ドライアイも関係しますか?
関係します。術後の乾きは不快感だけでなく、見え方の質にも影響します。特にレーシック後は、ドライアイとハローグレアが一緒に問題になることがあります。
「夜だけ見え方が変かもしれない」と感じた方へ
術後のハローグレアは、患者さんにとってとても不安になりやすい症状です。
しかし実際には、術後早期の一時的な変化としてみられ、時間とともに軽くなることも少なくありません。
「ライトがやけにまぶしい」「夜だけ見えづらい」などの違和感も、どうぞ遠慮なくご相談ください。
参考文献
- 日本眼科学会|LASIK
- 日本白内障屈折矯正手術学会|眼内レンズの問題点
- 米国眼科学会|Managing Dysphotopsias From Cataract Surgery
- 米国食品医薬品局|What are the risks and how can I find the right doctor for me?
- 海外論文|Long-term observation of glare and dynamic pupil after EVO ICL implantation
院長
大野眼科クリニック
